離婚届の書き方についてよくある質問

離婚届の質問

離婚届は全国共通?

答え 全国共通ではありませんが、離婚届ならどこでも使えます

実は離婚届は各自治体によって微妙に様式が変わっていて、共通の用紙を使っているわけではありません。しかし離婚届であればどこの役所でも使えます。たとえば、別居中に近くの市役所で離婚届を受け取り、それを持って本籍地の市役所に提出しても問題ありません。

離婚届の違い

これは北海道札幌市と茨城県鹿嶋市の離婚届です。こうして見比べてみると様式が変わっている事が分かります。

戸籍法と戸籍法施行規則によって定められた書式を使っているので、記入する内容自体に違いはありません。もし自分の知らない離婚届があったとしても驚かないでください。離婚届は全国で同じものを使っていないけどどこでも使える、豆知識程度に覚えておいても良いかもしれません。

離婚届の提出先はどこでもいい?

答え 全国どこの市区町村役所でも大丈夫です。

法務省の離婚届案内に「届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場」と明記されています。所在とは現在住んでいる場所なので単身赴任先や実家でもかまいません。

つまり全国どこの市区長村役所に提出しても大丈夫ということになります。

ただし本籍地以外で離婚届を提出するさいには戸籍謄本が必要になります。戸籍謄本は本籍地の市区町村役所でしか手に入らないので事前に入手しておくか知人に依頼する、あるいは郵送で取り寄せる必要があります。

戸籍謄本を入手できなければ本籍地に戻って離婚届を提出するか、本籍地の市区町村役所に離婚届を郵送するかになります。

書き方の質問

届出先に「〇〇市長殿」と書かれているけど他の市に提出したい

答え 横線で消して、提出する市区町村名を書きます

離婚届の届出先にはあらかじめ「長 殿」と記載されていて、市区町村名だけを記入すればいいのですが、稀に市区町村名まで記載されている場合があります。その市区町村に提出するのなら問題ありませんが、他の市区町村に提出する場合は訂正しなければいけません。

記載されている市区町村名を横線で消して新たに市区町村名を記入します。訂正印は必要ありません。

裁判で離婚が成立しているけど氏名には現在の苗字を書く?

答え 婚姻中の苗字を記入します

結婚すると夫婦は同じ戸籍になり同じ苗字(氏、姓)になるので、離婚届で夫婦が違う苗字になることはありません。

調停離婚や裁判離婚で判決が出た場合は既に離婚は成立していますが、離婚届はあくまで婚姻中である夫婦が離婚を申し出るための書類なので、離婚が成立していても婚姻中の苗字を使用します。

「住所」欄が狭くてアパート名まで入らないよ?

答え 頑張って記入してください

「住所」の欄には住所登録してある住所を正確に記入しなければいけません。アパートやマンションの名前、部屋番号まできちんと書きます。

どうしても長くなり入りきらない場合は書き方を工夫しましょう。最初から記載されている「番地」や「号」を使用せずに自筆で「〇番地〇号」と記入したり、1つの枠内で2行に分けてもかまいません。

ただし番地は「1-1-1」のようにハイフンで区切って記入しないように注意してください。

子供が3人いるけど親権者の欄が狭いよ?

答え 頑張って記入してください

未成年の子供がいる場合は「未成年の子の氏名」の親権者を持つ側に子供の正しい氏名を記入する必要があります。子供が3人以上だと枠が小さすぎる感じがしますがどうにか詰め込んで記入しなければいけません。

「同居の期間」に婚姻前の同棲は入る?

答え 入ります

同居期間とは一緒に住んでいた期間の事なので、婚姻前から同居していたのであればその期間も含まれます。長く同棲していれば思い出すのも大変かもしれませんが、大体の範囲で良いので頑張って記憶を探ってみましょう。

一度も同居をしなかった場合は「同居の期間」はどうしたらいい?

答え 空白にして「その他」の欄にその旨を記入します

婚姻後に一緒に住むことなく離婚をする場合、離婚届の「同居の期間」には何も記入せずに最後の「その他」の欄に「同居の期間が無いため(6)(7)(8)は空欄」と記入します。

数字は各欄の横に振られている数字で、(6)(7)は「同居の期間」を指しています。(8)は「別居する前の住所」の欄で、別居している場合に以前に夫婦が同居していた住所を記入する項目ですのでこちらも空欄になります。

同居と別居を繰り返した場合の「同居の期間」は?

答え 最初に同居した年月から最後に別居した年月になります

婚姻中に何度も同居と別居を繰り返した場合、「同居を始めたとき」には最初に同居した年月を記入し、「別居したとき」には最後に別居した年月を記入します。

「同居の期間」はそこまで正確性が問われる項目ではないので、あまり難しく考えずに大体の期間で大丈夫です。ただし悪意を持って捏造すると離婚が裁判にまで進んだときに不利な状況になってしまう恐れがあるので注意してください。

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